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“安らぎが得られるリタイアした後の生活の場”を中村憲昭氏がナビゲート

高齢者住宅の選び方(全3回)

(株)福祉民活ネット総研 代表取締役社長
中村  憲昭(なかむら のりあき)

第2回 安全、安心ということ・有料老人ホームの選び方

安全、安心ということ

高齢者の関心が最も高いのは「健康」である。
成人病やメタボリック・シンドロームをどのように予防し、向き合うか。
健康を損なったときに頼りになるのが、かかりつけのお医者さんである。

転居を考えるとき、入居を検討している住宅の周囲に気楽に往診してくれたり、24時間いつでも対応してくれる、その街で評判の良い開業医がいるかどうか。住宅の営業マンに確認したり、自ら街を歩いて既に住んでいる人々に聞いてみる努力をしてほしい。大学病院や有名病院が近くにあるに越したことはないが、いざというときに頼りになるとは限らないのが現実である。

有料老人ホームの選び方

厚生労働省は財源不足から公的施設の設置を抑制するために、高齢者や家族の強い希望に耳を貸さず、在宅介護推進政策を推し進めた。

しかし、特別養護老人ホームの入居待機者が全国に38万人もおり、民間が開設する介護専用型有料老人ホーム(介護保険法では「特定施設」と呼ぶ)は、低料金や高額の利用料など玉石混交だが、マーケットは着実に拡大している。

高齢化や老衰が進行したり、認知症に冒された高齢者を自宅で介護し続けることには精神的、物理的に無理があるからだ。経済的負担も多少割高につくが、介護保険の在宅サービスを利用しながら一部自費で不足分のサービスを追加などした場合とさほど変わらない。家族介護の重圧から開放された家族の安堵感と、要介護高齢者に必要なサービスが完備している有料老人ホームで暮らす人々の安心感は何ものにも代えがたい。

さて、有料老人ホーム選択のチェックポイントだが、大きく分けて3つある。
(1)玄関に一歩足を踏み入れた瞬間の第一印象
(2)体験入居を積極的に受け入れているかどうか
(3)情報の公開が適切か

訪問した際の職員の対応が親切か。行き交う入居者と職員のコミュニケーションは良さそうか。
においはしないか。ロビーやフロントが清潔に整理整頓されているか。
熱心なホームほど、来館見学者に体験入居を勧めるものだ。2泊3日程度が望ましい。
この間にホームの仕事振りを観察し、食事をチェックする。
既入居者と積極的に交流し、生の声を聞いて参考にすると良い。

料金システムの説明や介護サービスの状況など法律に定められた重要事項の説明が適切になされているかどうか。特に基本サービスと有償サービスの区分をしっかりチェックしたい。
施設と運営会社の財務状況がオープンにされているか。中には、運営会社が赤字のために親会社の財務諸表を開示するところがあったりするから要注意だ。会社が健全経営で、将来性が見込まれればなお結構だ。

写真:中村憲昭さん
プロフィール
中村 憲昭(なかむら のりあき)
(株)福祉民活ネット総研 代表取締役社長
1948年北海道生まれ
1970年神奈川大学外国語学部卒
太平洋興発株式会社入社
マンション企画、土地有効活用業務に従事
1987年有料老人ホーム運営会社、株式会社太平洋シルバーサービスに出向
1988〜1999年同社取締役として企画、運営、営業を統括
1998年〜2001年株式会社太平洋メディアサービス代表取締役社長
2001年株式会社福祉民活ネット総研設立、代表取締役
1999年東京都サービス評価制度検討委員会委員委嘱
2003年東京都中野区介護認定審査会委員委嘱、現在に至る
著書に「介護・福祉業界がわかる」(技術評論社)「高齢者住宅集成」(共著、綜合ユニコム)

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