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あんしん!介護ナビ (全3回)

老後のライフプランをどう立てるか"を鈴木克昌氏がナビゲート

介護はライフプランの一部(全3回)

株式会社FPスピリット代表取締役
鈴木 克昌(すずき かつまさ)

第3回 成年後見制度の活用

介護を必要とされる方の中には、認知症等のために判断能力が不十分な状態の方もいらっしゃいます。そのような方は、契約ができないために介護サービスが受けられなかったり、財産管理ができないため、資産があっても活用できなかったり、詐欺の被害に遭ってしまったりすることが少なくありません。
法律上は、親族であっても財産管理や契約行為の代理はできません。まして、身寄りのないお年寄りのお世話をしている介護事業者や老人ホーム等の入所施設においては、ご本人のために必要な場合であっても、権限がないために適切な対応ができないということが起こり得るのです。

このような場合に、本人に代わって契約行為や財産管理を行う人を立てるという制度(成年後見制度)があります。これには、法定後見と任意後見という2つの制度があります。
法定後見制度は、現に判断能力が不十分な状態となった人に対して、本人または一定の親族等の申立てにより、家庭裁判所が成年後見人(または保佐人・補助人)を選任する制度です。身寄りのない人のために、市区町村長による申立ても可能となっています。

任意後見制度は、本人自身が、将来判断能力の衰えた場合に備え、あらかじめ契約(任意後見契約)によって後見人を選任しておくという制度です。契約は、必ず公証証書で行い、委任事項や代理権の範囲を明確にしておきます。任意後見人には、親族や友人のほか、弁護士などの専門家を指定することもできます。任意後見を開始する必要が生じたときには、家庭裁判所に任意後見監督人の選任の申立てをします。申立ては、本人、配偶者、四親等内の親族のほか、任意後見人(受任者)も行うことができます。

成年後見人は、本人の意思の代弁者です。万一の場合に備えて自分の意思を託しておくため、是非、元気なうちに任意後見制度を利用しておくことをお勧めしたいと思います。

写真:鈴木克昌さん
プロフィール
鈴木 克昌(すずき かつまさ)
株式会社FPスピリット代表取締役
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、行政書士身
1958年東京出身
早稲田大学法学部卒業
教育業界を経て、1997年鈴木FP行政書士事務所開設、2003年株式会社FPスピリット設立。
生活設計から資産の運用・管理、相続対策まで、暮らしとお金に関するアドバイスとマネープランの作成、及びその実行支援業務に携わる。
2000年〜2005年東京都杉並区介護保険運営協議会委員。
現在、NPO法人「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」監事、NPO法人「暮らしと資産の総合相談所」理事、医療法人社団彩葉会監事、千葉経済大学短期大学部非常勤講師。
「ライフプランがあなたの資産を殖やす」「金融商品の選び方」(ともに日本経済新聞社)ほか、共著多数。
株式会社FPスピリット:http://www.fp-spirit.com/

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