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あんしん!介護ナビ (全3回)

老後のライフプランをどう立てるか"を鈴木克昌氏がナビゲート

介護はライフプランの一部(全3回)

株式会社FPスピリット代表取締役
鈴木 克昌(すずき かつまさ)

第1回 介護はライフプランの一部です

老後の生活を考えたとき、介護の問題は避けることのできない重要なテーマです。

夫婦お二人の老後(退職後)の生活費については、総務省の家計調査(平成18年)のデータによると、60歳以上の2人以上の無職世帯の家計支出は月額約28万円となっています。
また、ゆとりある老後のためには、月額約38万円の生活費が必要というデータもあります(生命保険文化センター「生活保障に関する調査(平成16年)」)。支出の内訳を見ると、持家住まいであることが前提となっていますので、家賃が必要な場合には、さらにその分が上乗せされることになります。

以上はいずれも全国平均のデータですから、ご自身の場合はどうなのか、個別にシミュレーションをしてみることをお勧めします。その際、介護に要する費用は、別立てではなく、生活のゆとり資金として準備して、元気でいる間は、旅行や娯楽など生活を楽しむために使うという考え方が成り立ちます。

仮に、毎月の必要生活費を35万円とすると、前出の家計調査では、公的年金などの社会保障給付は月額約19万円となっており、これだけでは毎月約16万円、年間で192万円の赤字が生じます。
これは、退職後の人生を25年間とすると、総額4800万円に上ります。この不足分は、何らかの自助努力で補わなければなりません。そのためには、資産の活用や運用も含めた生活資金設計が必要となります。

介護の問題は、介護をする側(子世帯)の課題ではなく、あくまでも介護される側が考えるべきテーマです。この先、公的年金の給付額も減らされてしまう子世帯に、介護の負担まで負わせるのは酷な話です。そもそも、どのような介護が望ましいかは、介護される本人が選択するということが、介護保険制度の本来の理念でもあります。

これからの高齢者には、「終の住み家」をどう考えるかという点も含めて、ご自身のライフプラン(生涯生活設計)をきちんと立てることが求められているのです。

写真:鈴木克昌さん
プロフィール
鈴木 克昌(すずき かつまさ)
株式会社FPスピリット代表取締役
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、行政書士身
1958年東京出身
早稲田大学法学部卒業
教育業界を経て、1997年鈴木FP行政書士事務所開設、2003年株式会社FPスピリット設立。
生活設計から資産の運用・管理、相続対策まで、暮らしとお金に関するアドバイスとマネープランの作成、及びその実行支援業務に携わる。
2000年〜2005年東京都杉並区介護保険運営協議会委員。
現在、NPO法人「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」監事、NPO法人「暮らしと資産の総合相談所」理事、医療法人社団彩葉会監事、千葉経済大学短期大学部非常勤講師。
「ライフプランがあなたの資産を殖やす」「金融商品の選び方」(ともに日本経済新聞社)ほか、共著多数。
株式会社FPスピリット:http://www.fp-spirit.com/

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